荏田宿

横浜市青葉区荏田町。旧大山街道の宿場。

常夜灯

江戸日本橋よりは行程七里にあまれり、(中略)

その内往還の左右へ軒をつらぬるものは二十四軒なり。

新編武藏風土記稿』卷之八十七 都筑郡之七

明治二十七(1894)年の大火とその後の開発により、写真の常夜灯といくつかの建造物を除き、当時を偲ぶ風景はない。

江戸時代の画家 渡辺崋山(1793~1841)の『游相日記』には荏田宿の旅籠「升屋(枡屋)」に入る記載がある。

横浜生田線にある学生服を商う「現金屋」は、元々大山街道沿いにあった衣類を扱う商店であった。また、街道と並行して流れる布川(早渕川の支流)は、宿場の紺屋が布を洗っていたことが由来という(『都筑の民俗』pp.346-354)。